彼女と出会ったのは一年以上も前の話だ。オレは当時ナンパに明け暮れていた。もともと女にモてなかったことがコンプレックスで、モてる男に引け目を感じていた。そういえばいつからオレはこんなにも恋愛にコンプレックスをいだくようになったのだろうか。

小学校までさかのぼれば、周りがサッカーや野球に夢中になっている中、オレは親の教育方針で塾に通って勉強ばかりしていた。当然のごとく小学校のテストではほぼ100点以外とったことがなかった。テスト返却の日も当然オレは満点なので、やることがなく、周りの友達の間違い直しを手伝ったり、問題の解き方を教えていた。

担任の先生はそんなオレを知っていて、ある日なぜか算数の授業を任されたこともあった。今考えれば仕事の怠慢だろう。それでもオレは嬉しかった。自分が教えることで、友達が理解してくれることはとても充実感があった。男友達からの信頼も得て、いわゆるガキ大将のようなやつからも気に入られ、いじめられることもなく楽しい学校生活だった。

しかし、ある一つのことが不満だった。それは、まったくモてなかったことだ。モてる要素というのは、年代によって変わると思う。小学校ではスポーツができるやつが圧倒的にモてた。そういうやつらが羨ましかった。みんながそうやって体を動かしている間、なんでオレは塾行かないといけないんだ。そう思ったこともあった。

オレが塾へ通っていたのは小学校の勉強ができるためではなかった。中学受験をして、中高一貫の私立の進学校へいくためだ。その進学校は国立大学を目指すための学校で当時は男子校。簡単に言えばガリベン集団だ。そしてオレはそこそこの努力と運により受験に合格することができたのだ。

周りの友達が受験なしに公立中学へ行く中、オレは私立の学校へ行くこととなった。中学へ行くと全く新しい友達関係ができた。人見知りするタイプではなかったのでたくさんの友達ができた。そして周りも全員自分と同じように小学校から勉強して受験してきたという環境が同じなのですぐに仲良くなった。

学校生活といえば基本勉強ができることがこの学校での唯一の価値であり、それ以外のことはあまり認められなかった。だから部活に入ったとしてもそれはたいした意味を持たず、勉強に支障をきたさない程度にやるものであった。学校の授業はとても厳しく、男子校ということもあり今ではどう考えても体罰と言えるような指導がそこらじゅうで起きており、みんなどつかれまくっていた。

ストレスから発狂しだすものもいれば、悪さをして退学になる者も少なくなかった。何が楽しかっただろうか。一応オレは体育会系の部活に入っていたので、それがストレス発散となりなんとかやっていけていた。男子校ということもあり、恋愛というものは頭になかった。それより先にエロに興味を持った。

授業中に隠れてエロ本を読むやつ。官能小説を読むやつ。どうやったらエロビデオを入手できるか必死に考えるやつ。そんな友達の影響で、このころオレは女を知らないまま知識だけを詰め込んで、毎晩オナニーをしていた。そして中高一貫の学校なので、高校受験なくそのまま高校へ進学した。この時点でまだ余裕で童貞である。

高校に入ると少し環境が変わった。高校からは女子が入ってくるのだ。この学校は高校からも入学することができ、女子も受験でき、高校から男女共学となる。いままで男ばかりの刑務所のような学校生活にようやく花が添えられそうな予感がした。とにかく恋がしたかった。散々身に付けた知識。しかしまだ一度も試す機会がなく、女の体に触れたことすらなかった。

そしてようやく高校生となり、女子が入ってきた。可愛い子いるかな。可愛い子と付き合おう。そう思っていたが、まったくもってモてなかった。なぜか。当たりまえだがモてる要素がなかったからだ。年代とともに変わるモてる要素。高校生にとってそれは何か。余裕で顔である。高校ではイケメンがモてるのである。ブサイクのオレは全く歯がたたなかった。

ブサイクならまだしも当時オレは視力が悪く、クソダサいメガネをずっとかけていた。そしてメガネをかけたまま外で部活をするものだから日焼けしてくっきりとメガネの跡がついて、ネタみたいな顔だった。コンタクトレンズにすればいい話だが、急にメガネからコンタクトに変えて、周りからいじられるのが怖かった。

そんな中唯一付き合った女の子がいた。高校2年生のとき、部活の後輩だ。部活は男子と女子で別れていたが、同じコートを使うこともあり仲良くなり、自分から告白して付き合った。しかし1週間で別れた。その子は結構活発な女の子で人当たりもよく、クラスの男子や男の先輩と分け隔てなく明るく接していて、あるときヤリマンという噂が流れた。

付き合っているほうとしては信じたくないが、他の男と二人でよく登下校している目撃情報がどんどん入ってきて、彼女を信じることができなくなった。友達からも魔性の女やからやめとけと言われ、結局真相を確かめることなく、自分から別れを告げた。まだキスすらしていなかった。そんなほろ苦い初恋はあっけなく終わり、またしてもモてない生活が始まった。


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というのは冗談で、続きます^^